[原子力産業新聞] 2007年5月17日 第2379号 <1面>

高レベル廃棄物 最終処分法改正案が衆院可決 与党・民主で附帯決議 立地公募方式など多くの議論

衆議院は15日の本会議で「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案」を与党と民主党の賛成多数で経済産業委員長報告のとおり可決した。同委員会は9日と11日に同法案を審議(=写真)、11日に共産党を除く賛成により可決。採決後、自民・公明・民主の3党は共同で高レベル放射性廃棄物最終処分場の遅滞ない確実な選定などを求める4項目の附帯決議を提出し採択した。

質疑の中で甘利明経産相は、今月中にも総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会の放射性廃棄物小委員会を再開し、東洋町の事案を踏まえた上で、同処分場の円滑な選定に向け、多角的に検討することを明らかにした。

同法案は最終処分法、再処理等積立金法、原子炉等規制法の各々一部を改正するもの。処分法はTRUの併置処分および英国からの代替取得高レベルに対処、積立金法は同高レベルに対応し積立金額変更規程を設ける。炉規法は埋設事業の安全規制を整備する。

附帯決議は、我が国のエネルギーの安定供給確保及び地球温暖化対策に効果的に取組むに当たっては、原子力発電の着実な推進が不可欠であり、核燃料サイクルの早期確立が重要と提起。

その上で、@最終処分に関する広報活動などを早急に検討、スケジュール、手順を明確にし国民理解に努めることA国・事業者は地元関係者などとの信頼構築に務め、より実効性のある検査制度の見直しなど万全を期することBサイクル技術、廃棄物処分技術などに十分な予算を確保し、人材の育成・確保に努めることC10年における本法の見直しではこれらを十分踏まえ必要な措置を講じること――を求めた。

委員会では多くの委員が東洋町長選挙に関し、反対派による事実無根のビラの配布などにより町民は冷静な判断が出来なかったと指摘。併せて最終処分場の早期選定に向け、公募方式を見直すべきでは、国が前面に出た活動が必要、国有地の活用を検討すべき、全国知事会への働きかけなど知事への理解活動が重要、事業全体での交付金を提示すべき、処分場を実感できる施設を設置した広報活動を、など様々な提案や意見が出された。


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