[原子力産業新聞] 2007年5月31日 第2381号 <3面>

原子力設備容量の減少に危機感

同白書は、英国における総発電電力量の一八%を供給している原子力発電に関して、今後十五年内にほとんどの国内原子力発電所が運転寿命を迎え、現状のままではCO2排出量が二〇〇四年比で五〜一二%増になると危機感を示した。

そして、@地球温暖化に対する認識が高まり、地球規模での温暖化対策が必要とされていることA政府による原子力債務問題(バックエンド問題)への取り組みが、ある程度の成果を上げていることB化石燃料価格の高騰傾向やCO2排出の価格化などにより、原子力発電の経済性が向上していることC複数の民間企業が英国における原子力発電所の新設に強い意欲を示していること――などを挙げ、既存の原子力発電所のリプレースの必要性に言及。

新規原子力発電所は地球温暖化対策に重要な役割を果たすとし、民間企業による原子力発電所の新設について、事業者自身によるバックエンド費用の積み立てなどを条件とした上で、「国民の利益になる」との政府見解を表明した。


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