[原子力産業新聞] 2007年6月7日 第2382号 <4面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 定検入り多く、5月利用率61.9%へ女川1起動するも、点検で再停止

日本原子力産業協会の調査によると、5月期、国内全17原子力発電所の平均設備利用率は61.9%、総発電電力量は227億6,582万kWhを記録。東北電力女川3号機、東京電力柏崎刈羽1、6号機、関西電力大飯4号機、中国電力島根2号機の計5基がこの間に定期検査を開始、前月からの実施中も含め計24基が定検停止となり、総合の利用率は最近1年間では、昨年10月の61.6%に次ぐ低水準に留まった。時間稼働率では、59.3%とさらに下がり、60%を割り込むのは美浜3号機事故の影響を受けた04年10月以来のこと。

定検中のプラントでは東京電力福島第一4号機が4日、発電を再開。東北電力女川発電所の地震による停止炉で残る1号機は発電再開に向け21日、原子炉を起動し各種機器を点検していたが、高圧注水系試験用調整弁の不具合により22日に手動停止、現在、詳細を調査している。

日本原子力発電敦賀2号機は5月上旬から、取水口に大型プランクトン「トガリサルパ」が流入、復水器フィルター詰まりの清掃のため、29日より電気出力40%で運転。

◇   ◇

写真は、国の定期安全管理審査でA評定を与えられた北海道電力泊2号機(右側建屋)。


Copyright (C) 2007 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.