[原子力産業新聞] 2007年6月28日 第2385号 <3面>

英国 4炉型がGDA対象に名乗り 事前設計認可申請、出揃う

英国での原子力発電所の新規建設に向けた事前設計認可について、申請締切りの22日までに4炉型が申請された。事前設計認可は、包括的設計審査(GDA)と呼ばれ、英保健安全執行部(HSE)が今年1月に発表した新しい認可制度の1つ。

申請された炉型は、@カナダ原子力公社(AECL)のACR1000(120万kW)A仏アレバ社のEPR(160万kW)B米GE日立ニュークリア・エナジー社(GEH)のESBWR(155万kW)C米ウェスチングハウス社のAP1000(110万kW)──の4つ。

各炉型の供給者は、それぞれ電力会社の協力を取り付けており、ACR1000にはブリティッシュ・エナジー社(BE)などが協力。EPRには、BE以外にも仏電力公社(EDF)、仏スエズ社、独EOn社、独RWE社、スペインのイベルドローラ社などが協力。ESBWRには、BE、RWE、イベルドローラ社などが協力。AP1000にはBE、EOnなどが協力している。

今後HSEおよび英環境庁(EA)、スコットランド環境保護庁(SEPA)などは共同で、GDA対象として適した炉型を選定するために、7月から各炉型の初期評価を開始。来年初旬をメドに初期評価を完了させる予定だ。ただし英政府が、原子力発電所の新設オプションに関し年内に最終決定を行うことになっており、原子力発電所の新設を支持しない決定が下された場合、GDA関連作業は即座に凍結される。


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