[原子力産業新聞] 2007年6月28日 第2385号 <3面>

三菱重工と仏アレバ社ら 米GNEPに共同提案

三菱重工業(MHI)と仏アレバ社は22日、共同で米国の国際原子力エネルギー・パートナーシップ(GNEP)計画の提案公募に応募した。MHIは日本が開発を進めるナトリウム冷却/ループ型FBR実証炉の概念設計などを行う中核企業で、GNEP計画にもこのコンセプトを提案、日本型FBRのグローバルスタンダード化を目指す。

今回の共同提案は、プルトニウムなどを燃焼させる先進燃焼炉(ARR)のリーダーをMHI、使用済み燃料再処理および燃料製造を行う統合核燃料取扱センター(CFTC)のリーダーをアレバ社が担当する。米国はARRとCFTCの一括提案を求めている。

CFTCでは、今年4月にアレバ社を中心に米国のワシントングループ・インターナショナル(WGI)、BWXテクノロジー社(BWXT)、バッテル・メモリアルで組織するチームに日本原燃が参加を表明。MHIはこのチームのARR担当として、日本が開発を進めるナトリウム冷却/ループ型を携えて参加することになる。

共同提案についてMHIは、GNEPへの参画を早期に決定した日本政府の意向を踏まえ、「5者協議会」を構成する文部科学省、経済産業省、電気事業連合会、日本原子力研究開発機構、日本原燃との協議も経ている。

GNEP計画には既存技術を多用する「トラック1」と、長期計画の「トラック2」を並行して進めるが、今回の提案は「トラック1」に関するもので、ARR、CFTCともに2010年頃の建設を開始、2020年頃の運転開始を目指している。


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