[原子力産業新聞] 2007年6月28日 第2385号 <3面>

オーストラリア ウラン開発拡大へ熱い期待

オーストラリアの野党労働党が「3鉱山政策」を4月に撤回したことから、これまで開発に足止めを食らっていたオーストラリアの小規模ウラン探鉱各社に注目が集まっている。

各社の鉱山開発が認可され、ウラン開発を拡大し、高騰するウラン市場へ本格参入するとの期待から、フィッション・エナジー社株は4月上旬に比較して22.5%上昇。同じくワイルドホース社株は50%上昇するなど、各社の株価は大幅に上昇している。

ほかにもパラディン・リソーシズ社がサミット・リソーシズ社に対し、12億3,000万豪ドル(10億4,000万米ドル)で買収を提案するなど、ウラン探鉱会社は飛躍的に評価を向上させている。

一方、州政府が鉱山の開発権を付与する権限を有していることから、鉱業大手のBHPビリトン社は、「すぐにも開発が許可されると考えるのは早計」と指摘し、加熱する動きに対し疑問符を投げかけている。同社は2005年6月にWMCリソーシズ社を買収し、オリンピック・ダム鉱山を手中に収めている。


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