[原子力産業新聞] 2007年7月12日 第2387号 <2面>

日米原子力エネルギー運営委員会 緊密な協議推進で合意 関係省庁、原子力委に初会合報告

経済産業省、文部科学省、外務省は10日の原子力委員会定例会議に、先月22日にワシントンDCで開催された、日米原子力共同行動計画に基づく日米原子力エネルギー運営委員会の初会合について報告した。同行動計画の4テーマに関し、両国の実務担当者が参加する各ワーキンググループ(WG)などにより、今後も緊密に協議を進めることで合意した。

日米原子力共同行動計画は、今年1月に甘利明・経産相とボドマン・DOE長官が策定に合意、四月に署名された。同行動計画のテーマは、@GNEPに基づく原子力研究開発の協力A原子力発電所の新規建設を支援するための政策協調B核燃料供給保証メカニズムの構築C第三国での原子力の導入・拡大に対する協調――の4つ。

署名後、テーマに沿ってWGが設置され、具体的協力項目や課題などの協議を進めている。運営委員会は、これらのWGの上位組織として、WGの進捗状況のレビューをはじめ検討の方向性の提示、WGでは扱えない戦略的課題の検討などの役割を担う。

今会合では日本側から望月晴文・資源エネルギー庁長官、米国側からスパージョン・DOE次官補などが出席。GNEP関係では、各WG間の連携を進めることや必要に応じて法的枠組みの検討を行うことなど。新規建設や核燃料供給保証、第三国の原子力導入では今後緊密に協議することで合意した。

現在同計画に基づくWGは、GNEPに基づく原子力研究開発において高速炉技術、サイクル技術、シミュレーション、中小型炉、保障措置、廃棄物管理の6つ、新規建設では1つを設置。核燃料供給保証と第三国協力は検討グループを設置している。両検討グループは、二国間だけで何らかの方針を打出すというのではなく、両テーマの国際動静に関し、両国が緊密に協議する場という役割を担う。


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