[原子力産業新聞] 2007年7月12日 第2387号 <3面>

米国・ロシア 原子力導入を支援へ 発展途上国を対象

米国のG.ブッシュ大統領とロシアのV.プーチン大統領は3日、核不拡散を前提に、両国が協力して、積極的に発展途上国の原子力発電導入を支援することを盛り込んだ共同声明を発表した。

両国は世界規模での大気汚染や温室効果ガスの削減を目指し、電力供給の拡大、経済成長の促進、化石燃料依存の低減などで意見が一致。核不拡散体制の維持・強化を確認しつつ、国際原子力機関(IAEA)の核燃料バンク構想、ロシアの国際ウラン濃縮センター構想、米国の国際原子力パートナーシップ(GNEP)構想、IAEA主導の革新的原子炉・核燃料サイクルに関する国際プロジェクト(INPRO)、第4世代原子力システムに関する国際フォーラム(GIF)等で協力していくことを確認した。

具体的には、@多様な電力需要に応じた、核拡散抵抗性を持つ原子炉の発展途上国への導入を促進するA官民の国際金融機関を通じ、発展途上国へ原子力発電所の建設資金を融資するB原子力発電利用の世界的な拡大に応じて、IAEAの保障措置体制を充実させるC発展途上国が原子力発電を導入する際に必要な法体系、原子力安全・保安プログラムや人員訓練など、インフラ整備を支援するD発展途上国への燃料リースや使用済み燃料貯蔵サービスの提供を念頭に、再処理等バックエンド技術を開発するE原子力発電所を持たない国々へも電力を供給できるよう、送電網を整備・拡大する――等が明記されている。

なお共同声明には米露原子力平和利用協定の締結も盛り込まれており、今後両国は90日以内にそれぞれの議会で同協定案を審議、批准することになる。

同協定が締結されれば、両国は核物質や原子力関連機器を直接輸出入することが可能になる。すでに両国は、昨年7月のG8サミットで、協定締結に向け協議を開始することで合意していた。


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