[原子力産業新聞] 2007年7月12日 第2387号 <4面>

医用財団 若手研究者に助成金贈る 中性子捕捉療法など5件へ

医用原子力技術振興財団は6日、07年度の研究助成金贈呈式を都内で行った(=写真)。若手研究者・グループによる、原子力技術を利用した診断・治療、薬剤開発に関する研究を対象として、1件当たり100万円の助成金を贈り奨励・支援するもの。

本年度は、@心血管病変の非侵襲的画像診断A時間因子を考慮した放射線治療B難治性疾患に対する中性子捕捉療法――をテーマに研究課題を募集したところ、約20件の応募があり、財団内委員会の選考により、5名5件の研究が助成対象に選ばれた。

贈呈式に当たり、森亘・同財団理事長は、「昨今の時世に鑑み僅かな額だが役立てて欲しい」と激励の言葉を述べた。助成対象者・研究課題は以下の通り。

▽天満敬・京都大学大学院薬学研究科助教「心血管疾患の予防医学に貢献する不安定プラークイメージングプローブの開発」▽山下智也・神戸大学附属病院循環器内科特定助教授「放射光位相差CTを利用した新規動脈硬化不安定粥腫診断法の開発」▽浦壁恵理子・静岡県立がんセンター研究所研究員「陽子線治療における呼吸同期照射法の研究」▽粟飯原輝人・川崎医科大学耳鼻咽喉科学教室講師「進行頭頚部がんに対するホウ素中性子捕捉療法の検討」▽緒方亜弥・東京大学附属病院医工連携研究部届出研究員「新規ボロン化合物を用いた難治性がんに対する中性子捕捉療法と免疫療法の基礎的研究」。


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