[原子力産業新聞] 2007年7月19日 第2388号 <2面>

廃棄物安全小委 「念のため測定」実施へ 放射性廃棄物でない廃棄物

総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の廃棄物安全小委員会(委員長=石榑顕吉・日本アイソトープ協会常務理事)は10日、「放射性廃棄物でない廃棄物」の実務的判断方法について、ワーキンググループより審議報告を受けた。

同小委は今年1月、WGを設置、その取扱いを審議してきた。「放射性廃棄物でない廃棄物」の判断については、「放射性物質による汚染が明らかにない」ことを使用履歴、設置状況の記録等により確認する。当面は信頼性を高める観点から、対象物に「念のため測定」を、原子炉等規制法による保安規定の下部規定として行うことが適切とした。同測定では実施方法等の事前評価が重要ともした。

留意事項として、発生から判断に至るトレーサビリティの確保、クリアランス物等の混入防止、原子炉設置者の管理責任、関係法令による適切な処分にも言及した。

現在、廃止措置が進む東海発電所では、クリアランス制度対象物の約4万トンに対し、「放射性廃棄物でない廃棄物」が約13万トン発生する。

原子力安全委員会はすでにクリアランス物は汚染程度が低いこと、「放射性廃棄物でない廃棄物」は、汚染がないことが明らかなことを判断規準とする方針を示している。PWRのSG取替に伴うコンクリート等で同廃棄物扱いの実績がある。


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