[原子力産業新聞] 2007年8月23日 第2392号 <1面>

東芝 カザフ国営企業に WH社株10%を譲渡

東芝は13日、保有するウェスチングハウス(WH)社の持株会社の一部株式を、カザフスタン政府の100%国営企業カザトムプロム社に譲渡する契約を締結した。

東芝は保有する同持株会社の77%の株のうち10%を譲渡し、67%の所有となる。譲渡価格は5億4,000万米ドル。株式の実際の譲渡は、関係国での行政上の手続きを経た上で、約1か月後に完了する予定。米国エンジニアリング会社のショー・グループの20%、IHIの3%に変わりはない。

東芝とカザトムプロム社は、今後、両者間でさまざまな分野で協力関係を築くことが可能であるとの共通認識に達し、戦略的パートナーとして具体的なプロジェクトの検討を開始することにしている。ウラン資源開拓事業で世界的なリーダーである同社をWH社の出資者として迎えることについて、東芝では「グループの原子力事業のグローバル展開を一層強化していく」としている。

米国とカザフスタン(豪州に次いで世界第2位のウラン埋蔵量を誇る)は、すでに原子力平和利用協定を結んでおり、日本とカザフも今年4月に原子力分野での戦略的パートナーシップを強化していくことで合意している。今後、技術協力関係が発生する場合は、米国の輸出管理法、および国際的な原子力産業に関する規制に則って進めていくことになる。


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