[原子力産業新聞] 2007年9月6日 第2394号 <2面>

今井原産会長訪問 近藤・北海道副知事が要請 「安全確保に最善を」

原産協会の今井敬会長は8月29日、北海道庁に近藤光雄副知事を訪ね会談(=写真)した。一連の原子力発電立地道県訪問の10番目となる。

今井会長は「原子力発電は多重防護で基本的に安全と考えるが、国民の不安感、不信感があるのは、安心感が欠如しているからと考え、原子力産業安全憲章を制定した」と説明した。

また同会長は来年、洞爺湖で開かれるサミットは、“環境サミット”と位置づけ、「環境対策には、電力では原子力しかないと世界の認識になっている」と述べ、エネルギー安全保障や環境問題の観点からも“原子力は切り札”と強調した。

近藤副知事は「原子力への風向きは確かに変ってきている」との認識を示し、安全憲章に示されているように、安全確保に最善を尽くしてほしい、と要請した。

会談の後、同会長は記者クラブと懇談し、泊原子力発電所でたびたび発生している放火などについて、「作業現場などでたいへん厳重なチェック体制を採っており、やれることはやっている」と評価し、原子力の安全を損なうような事態ではないとの認識を示した。

同会長は会談の前日、泊原子力発電所を視察し、近藤龍夫・北海道電力社長らとも懇談した。


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