[原子力産業新聞] 2007年9月6日 第2394号 <2面>

三菱重工とアレバ 新会社「ATMEA」を発表

三菱重工業とフランス・アレバ社は3日、両社が合弁でフランスに設立する原子力発電プラント事業の新会社の社名を「ATMEA」(アトメア)に決定したと発表した。併せて新会社が手がける新しい110万kWプラントの名称を「ATMEA1」(=イメージ図)にした。

新会社は今年10月に設立の予定で、本社はパリ郊外のラ・デファンスに置く。社長にはアレバ社のプラント部門の上級副社長のステファン・フォン・シャイド氏、副社長には三菱重工の米国および中国市場向けプラント営業の主席部員の神田誠氏が就任する。資本金は6,600万ユーロ(折半出資)、設立時の従業員は約20名で、両社からともに約10名が出向する。

新会社は「ATMEA1」の開発を進めるとともに、今後の拡販に向けたマーケティング、各種許認可の取得、受注活動などを行う。当面の課題は「ATMEA1」の早期市場投入としており、両社の全面的な支援を受け、3年以内には許認可申請開始を目指す方針。

今回の合意に際し、アレバ社のローベルジョン会長は、「ATMEAの設立で両社の経験の統合が可能になり、多様な送電網に適合する原子炉を供給する」とし、三菱重工の佃和夫社長は、「中型炉市場におけるリーディングプラントとして、多くの顧客が関心を持つと確信する」とのコメントを発表した。

なお、「ATMEA」のATはアトモスフィアの略で環境に優しいという意味を込め、Mは三菱、Aがアレバ、間のEはイコールパートナーの略という。


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