[原子力産業新聞] 2007年9月6日 第2394号 <2面>

能登半島地震の評価終了 北陸電力・志賀 保安院が安全性確認

原子力安全・保安院は8月27日、北陸電力による、能登半島地震に対し志賀原子力発電所の耐震安全性は確保されているとの報告について、その内容を妥当とする評価結果を発表した。これにより、同地震に対する一連の耐震安全性の確認作業は、全て終了したことになる。

今年3月の能登半島地震において志賀原子力発電所では最大震度4.8を観測。地震動の最大加速度は設計時の想定最大加速度を大幅に下回るレベルだったが、地震観測記録を分析した結果、長周期側の一部周期帯で基準地震動S2を上回っていた。

同社は4月に健全性確認、6月に長周期側で今地震動を上回る地震動を想定した配管等の余裕確認など、8月にはエネ調・保安部会の耐震・構造設計小委員会の審議を踏まえて一部修正を加えた安全性確認の報告書を提出していた。

今回の保安院による評価結果は、同小委員会およびこの下に設置した地質・地盤、地震・津波、構造の3WGでの審議を反映したもの。

同小委員会などで審議した、@岩盤における観測記録に基づく耐震安全性A原子炉建屋および同建屋内の機器・配管の健全性B原子炉建屋以外に設置している主要施設の健全性C固有周期が長周期である主要施設の耐震安全余裕――などについて、それぞれ安全性は確保されているとする同社の確認内容は妥当と評価した。


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