[原子力産業新聞] 2007年10月18日 第2400号 <1面>

中越沖地震 耐震合同WG 初会合開く 大振幅パルス波に着目

総合資源エネルギー調査会耐震・構造設計小委員会の地震・津波、地質・地盤合同WGは12日、初会合を開催、中越沖地震に対する柏崎刈羽原子力発電所の耐震安全性の今後の検討項目などを審議するとともに、原子力安全基盤機構と東京電力から観測記録の分析状況の報告を受けた。

合同WGでは今後、地震動の詳細な分析、発電所への影響と健全性評価とともに、今後の検討で想定される地震動に対する同発電所の安全性も審議する。今会合で、原子力安全基盤機構は設計を上回る地震動を分析する上で、大振幅のパルス波が発生し、パルス波のレベルが各号機間で異なる点などに着目していると説明。今後、観測波と震源断層モデルによる各基盤波を比較検討し、パルス波の発生要因の詳細を把握するとした。

東電も今地震の観測記録の特徴として、ほぼ全周期帯で設計時の加速度応答を上回り、1〜4号機の揺れが5〜7号機の揺れより大きいことなどを挙げた。揺れの違いは地震動の後半に観測された大震幅のパルス波に起因するとし、今後の検証方法も説明。併せて発電所内の地盤変動についても中間報告した。


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