[原子力産業新聞] 2007年10月18日 第2400号 <3面>

チェルナボーダ2号機が運開 首相 新サイトでの建設も示唆

ルーマニアのチェルナボーダ2号機(CANDU、70万6,000kW)が5日、営業運転を開始。同国で運転中の原子力発電所は2基、合計出力141万2,000kWとなった。

同2号機は1983年に着工されたが、資金難により建設作業が中断された。その後、国営原子力発電会社であるニュークリアエレクトリカ社(SNN)は2003年に、カナダ原子力公社(AECL)、伊アンサルド社との間で建設再開契約を締結し、建設作業が再開。今年5月には、初臨界を達成していた。

一方、2号機の運開セレモニーでスピーチしたルーマニアのC.タリチャーヌ首相は、2号機に続き3、4号機の建設を再開するだけでなく、新規立地サイトの検討も開始することを明らかにした。

首相は建設が中断している5号機については、技術的な理由から、建設を再開させる予定はない、と明言。しかしエネルギー・セキュリティやCO排出量削減の観点から、「ルーマニアには3、4号機以外にも新規原子力発電所が必要だ」と指摘。新規建設に向けたサイト評価を実施する意向を示した。

なお首相は、チェルナボーダ3、4号機の建設再開に向けた共同出資者の最終入札(今月締切)には、計32の国内外企業から関心が寄せられていることも明らかにした。


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