[原子力産業新聞] 2007年10月26日 第2401号 <2面>

新潟県知事が危機管理展で 災害時の早期情報発信を

東京・江東区の東京ビッグサイトで開かれた危機管理産業展で、18日、泉田裕彦・新潟県知事が講演した(=写真)。知事は、この3年間に二度の大地震と豪雪、豪雨に見舞われ、「災害は1回1回違う顔を見せる」と述べ、「初動と復興とは大きく異なる」と強調。

今回の中越沖地震にしても、震源が陸域であったなら震度7になっていただろうと推定し、県自らが情報収集に努力した結果、「情報がないことは、悪い情報だ」と受け止めるべきと強調した。

震源域近くに原子力発電所があったことから、放射能汚染などの誤った情報が早期に流れ、風評被害が大きくなり、県の夏の海水浴客は通常の1割程度、と振り返った。初期の国による情報発信として、「官房長官が発表するのではなく、専門家の責任で早期に発表してほしい」とし、原子力安全・保安院長の立場・位置付けも必要、と述べた。


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