[原子力産業新聞] 2007年10月26日 第2401号 <5面>

〈世界原子力大学の概要〉

アイゼンハワー米国大統領の Atoms for Peace 宣言から50周年を機に、IAEA、OECD/NEA、WANO、WNAの協力のもと、世界原子力大学(World Nuclear University,WNU)が2003年3月に国際機関として設立された。その役割は、原子力の平和利用と原子力技術の様々な応用を目的とした国際的ネットワークを構築することである。大学という形態をとっている理由は、若手を積極的に巻き込みながら原子力をとりまく様々な問題に学術的な姿勢と原子力専門家の倫理を兼ね備えた視点で取組むことにより、原子力の持続的な発展を目指すためである。

大学と言っても校舎があるわけではなく、ロンドンにあるWNU調整センターが中心になってウェッブ・サイトの運営、各種セミナー、ワークショップ、シンポジウム活動を行っている。調整センターの事務局は主要国から派遣される専門家で構成され、運営経費面は各国の原子力産業界が支援している。世界原子力大学夏季研修(WNU−Summer Institute)は、WNUの主要な活動の1つであり、原子力分野において将来のリーダーとなる若手育成を目指し、2005年から毎年開催している国際的な教育プログムである。


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