[原子力産業新聞] 2007年11月8日 第2403号 <1面>

総合科技会議 重点的な予算配分へ 次世代軽水炉に「S」

総合科学技術会議は10月29日、来年度概算要求の科学技術関係施策を評価した。SABC4段階で判定する新規施策では、経産省の次世代軽水炉開発が「S」となり戦略的施策として、要求額に十分配慮した重点的予算配分を受ける。

評価対象は来年度概算要求の総額4兆332億円中、国立大学運営交付金等の基盤的経費を除いた計1兆5,403億円に相当する施策。新規施策は4段階判定だが、継続施策はすでに評価済みのため、今回、改善や見直しを指摘した。

「S」の評価は次世代軽水炉、脳科学、新農業展開ゲノム、新世代ネットワーク、持続可能環境化学プロセスなど6件。次世代軽水炉は、将来のリプレースや国際競争力の観点からも極めて重要であり、世界標準獲得を目指し、民間事業者の国際展開も念頭に「積極的に推進すべき」とされた。

この他、文科省新規要求分では、競争的資金「原子力基礎基盤研究イニシアティブ」(原子力試験研究制度改革)、中越沖地震を踏まえた「ひずみ集中帯の重点的調査観測・研究」などがいずれも「A」判定となった。

国家基幹技術の「高速増殖炉サイクル技術」は、将来のエネルギー安定供給に貢献する重要な技術として、「着実に研究開発を推進すべき」との総合的見解。その上で、大規模かつ長期的プロジェクトであり、技術継承や人材育成面での配慮を求めるとともに、構成する各施策の関係を相対的に示すロードマップの早急な策定、文科省と経産省との密な連携による情報共有、国民の理解獲得に向けた広聴・広報活動の一層の強化を指摘した。

これら科学技術関係施策の評価は、各府省へ提示した上、年末の予算編成に反映される。


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