[原子力産業新聞] 2007年12月13日 第2408号 <2面>

設備健全性WG 運転管理評価を了承 柏崎刈羽、運転操作は適切

総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の運営管理・設備健全性WG(主査=関村直人・東大院教授)は11日、第4回会合を開催、保安院が策定した柏崎刈羽原子力発電所における中越沖地震発生時の運転管理に係わる評価結果案を審議し、これを了承した。各種の安全機能が確保され、運転操作も概ね適切と評価するとともに、教訓と課題を示した。

評価結果案は地震発生時の「止める」、「冷やす」、「閉じ込める」に必要な安全機能の確保や電源の確保、不適合事象、放射性物質の放出に係わる根本原因分析、今後の対応などにより構成する。

基準地震動を超える地震動が観測されたにもかかわらず、これらの安全機能は確保された、とした上で、地震を起因とする多重故障への対応を訓練に取り入れるとともに、緊急対策要員の強化などが必要とした。

不適合事象では他の事業者にも有益としてホウ酸水注入系配管保温材の変形、退域モニタ故障など4事象を取り上げ検討した。放射性物質の放出に係わる東京電力の根本原因分析も抽出された問題点から組織要因を導き出しており、是正措置も妥当と評価した。


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