[原子力産業新聞] 2008年1月10日 第2411号 <2面>

関西電力 カザフに再転換を委託 カザトム社・住商・原子燃料と調印

関西電力はカザフスタン共和国の国有原子力企業であるカザトムプロム社のウルバ冶金工場にウランの再転換を委託するため、このほど住友商事、原子燃料工業とともに4社の間で意向確認書に調印した。今後、同工場の技術能力の詳細を確認した上で正式契約を締結、2010年頃から本格的に委託する。

委託する再転換は、関西電力が自社の原子力発電所で使用する燃料製造用で、住友商事は輸送を含め、関西電力とカザトムプロム社間のコーディネーションを行う。

関西電力はこれまで成形加工メーカーを通じて国内や海外で再転換を行っているが、今回の調印で、より安定した燃料の確保を目指す。

カザトムプロム社は再転換のほかペレット加工、スクラップ精製・処理などを手がける。処理能力は1,400トンU/年。

関西電力は、06年に住友商事とカザフスタンの新規ウラン鉱山開発プロジェクトに参画し、同国におけるウラン調達を推進。昨年4月には甘利明・経産相や原子力関連事業者とともに同国を訪問、両国政府の支援を得ながら、更なる事業協力を検討してきた。

同社は今回の調印は、再転換の委託に関するもので、ウルバ冶金工場への出資などは考えてないとしている。


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