[原子力産業新聞] 2008年1月10日 第2411号 <2面>

三菱重工 「US−APWR」でNRCにDCを申請

三菱重工業は7日、米国・原子力規制委員会(NRC)に、自社開発の170万kW級新型PWRプラントである「US−APWR」(=写真)の標準設計認証(DC)を申請した。

同社は06年5月からDC申請に向けNRCとの打合わせを開始、昨年11月末からは事前審査を受けていた。DC申請書は約二万ページにも及ぶ膨大な技術書類で、同社では準備開始から1年半の短期間で申請となったのは、これまでに審査用として提出した技術書類の完成度の高さが認められたものとしている。

「US−APWR」は米国ルミナント電力(旧テキサス電力)がコマンチェピーク・サイトの新設プロジェクトで採用を決定しており、今回の申請でこのプロジェクトが実現に向け着実に前進したことになる。三菱重工はDC申請と並行し、ルミナント電力の建設・運転一体認可(COL)の申請準備作業の支援も進めている。

同社は「US−APWR」を米国市場に早期に投入するため、06年7月に全額出資の現地法人「MNES」をワシントンに設立、受注活動とともにDC取得手続きを推進してきた。またルミナント電力以外の電力会社も、「US−APWR」に関心を寄せており、今後より積極的な受注活動を展開する方針。


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