[原子力産業新聞] 2008年1月10日 第2411号 <4面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 12月の設備利用率は59%に 浜岡が累積発電量5,000億kWh達成

日本原子力産業協会の調べによると、07年12月の国内原子力発電所の稼働状況は、全体で設備利用率58.9%、総発電電力量216億9,413万kWh(昨年同期比16.4%減)と、冬季電力需要期にもかかわらず、低調であった。

炉型別には、BWRが利用率47.6%で前月の同40.7%から6.9ポイント上昇したのに対し、PWRは、関西電力高浜3号機、九州電力玄海1号機の定検停止に加え、関西電力美浜1号機、同大飯2号機の湿分分離系統のトラブルにより、前月の利用率81.2%から4.7ポイント後退して同76.5%となった。

震災で全機停止中の東京電力柏崎刈羽発電所は昨年末現在、1、2、5、7号機の炉内点検が完了した。因みに、同発電所を含め昨夏以前から停止している発電炉を除くと、12月の設備利用率は76.8%となる。

1976年に初号機が運転開始した中部電力浜岡発電所では12月30日6時、全機の累積発電量が5,000億kWhに達した。同社では、知多火力発電所(愛知県、総出力396.6万kW)に続く2サイト目の達成だ。5,000億kWhは、昨年度の国内原子力総発電量の約1.6倍に相当する。

その他、北海道電力泊3号機建設現場の原子炉建屋で19日、ポリエチレン製土のう袋から出火、火は消火器ですぐ消し止められた。同所では、不審火が相次いでいたが、今回の火災は袋がぶら下がっていた配管用高周波加熱装置内のコンデンサ劣化によるショートが原因とみられている。


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