[原子力産業新聞] 2008年1月31日 第2414号 <4面>

原子力産業セミナー 今年も盛況、大勢の学生訪れ 海外メーカー含め32社が自社アピール

原産協会は26日、来春に就職を目指す学生を対象とした合同企業説明会「原子力産業セミナー」を東京・新宿エルタワーで開催、計32社の原子力関連企業・機関がそれぞれブースを設け、主に若手社員らが各社の業務内容等について説明するなどした。当日は、真新しいスーツに身を包んだ約240名の学生たちが会場を訪れ、企業側の説明に熱心に耳を傾けたり、資料を集めてまわる姿が見られた(=写真)。

原子力産業界では現在、既存発電プラントのリプレース、核燃料サイクル技術の確立に向け、人材の質的・量的な確保が重要な課題となっており、一方で、学生からも、就職関連メディア・イベントで、原子力産業に関する情報は乏しいといった声が出ている。このような状況をとらえ、「学生と原子力産業の橋渡し」手段の1つとして、昨年に引き続き本セミナーは企画・開催された。

今回は、国内の電力、メーカーに加え、海外から、アレバジャパン、GEエナジー、テネックス・ジャパンが、安全規制分野からも原子力安全基盤機構が初参加した。参加企業による講演、発電プラントや燃料集合体等の構造模型、放射線や環境保全に関するパネルの展示、IAEAの活動紹介ほか、原子力一般に対する理解促進にも力を入れるなど、盛り沢山の内容であった。

講演を行った東電設計の福島将司氏は、使用済み燃料貯蔵施設のCAD設計に携わる日々の仕事内容を紹介、自身の関わった建物・機器が完成する喜びを語った上、「エネルギー問題と環境問題の双方を解決する切り札」として、原子力の業界で働く意義を学生らに呼びかけた。


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