[原子力産業新聞] 2008年2月7日 第2415号 <4面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 1月利用率61%、厳寒地で健闘 寒波到来、消費電力の記録更新相次ぐ

日本原子力産業協会の調べによると、08年1月の国内原子力発電所の稼働状況は、設備利用率60.7%、総発電電力量223億3,659万kWh(対前年比13.2%減)で、近年の1月の利用率としては、一斉点検が影響した03年の61.2%を下回る低水準となった。因みに、昨夏以前から停止しているプラントを除くと、設備利用率は80.1%となる。

1月は中旬以降、北日本を中心に寒気の影響を受け、ほぼ全国的に電力消費量が増加、電気事業連合会の一般電力10社全体では、冬季最大電力が24日19時に1億5,890万3,000kW、同・日電力量が25日に32億7,104万5,000kWhと、それぞれ過去最高を記録した。冬季日電力量は月内で、17、18、22、23日と、最高記録更新が続いた。

寒波・降雪に見舞われた北海道電力の管内では18日18時、同社最大電力が565万7,000kWに達し、過去最高(通年)を記録、今冬4回目の更新となった。1月中下旬は、最低気温が札幌市でマイナス10度C、旭川市でマイナス20度Cを下回る厳しい冷え込みだった。同月、泊1、2号機合計の設備利用率は102.5%と好調、厳寒期の電力供給に活躍した。

東北電力でも17日、管内の日電力量が3億997万1,000kWhと、過去最高(通年)を記録、前々日から3日連続での記録更新。また、定検により停止していた女川2号機が30日、発電を再開、女川3基と05年12月にデビューした東通発電所と合わせ、同社原子力プラントが初のそろい踏み。


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