[原子力産業新聞] 2008年2月14日 第2416号 <2面>

放射線審 国際基準取入れへ部会 獣医療法規則で答申も

文部科学省の放射線審議会は1月21日、昨年12月の国際放射線防護委員会(ICRP)の07年勧告や国際原子力機関(IAEA)による国際基本安全基準(BSS)の改訂について、国内制度への取入れを検討するため、基本部会の設置を決定した。

ICRPの07年勧告は、我が国の放射線防護に関する現行法令の基礎となっている90年勧告に代わるもの。主な改訂点は、@放射線荷重係数や組織荷重係数の見直しなど新たな知見の反映A最適化における線量拘束値・参照レベルの重要視など現行体系の拡張B環境防護という新概念の導入C一部用語・概念の整理――など。

また同審議会は同日、農林水産大臣に獣医療法施行規則等の放射線障害防止の技術基準改訂を答申した。

ペットや競走馬の診療における放射性医薬品の普及に対応する。農水大臣の諮問は05年で、同審議会は検討部会を設け審議してきた。

答申は、@馬のテクネチウム99による骨シンチグラフィーA犬猫の同各種シンチグラフィーB犬猫のフッ素18による陽電子断層撮影検査――に限定。投与以降の管理区域からの退出基準は@が48時間以上、Aが48時間(投与量150MBq以下は24時間)以上、Bが24時間以上とした。


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