[原子力産業新聞] 2008年2月14日 第2416号 <3面>

リトアニア イグナリナ2の代替炉 環境評価に着手へ

リトアニアの民営電気事業者であるリェトゥボス・エネルギヤ社は4日、同国が計画する新規原子力発電所建設計画について、環境影響評価(EIA)を委託した。

今後、フィンランドのコンサルティング会社であるプーリ・エナジー社と、リトアニア・エネルギー研究所からなるコンソーシアムが、6か月、442万8,000リタス(約130万ユーロ)を投じてEIAを実施する。フィンランド気象庁やリトアニア気象学会などの国内外機関も協力する。

リェトゥボス・エネルギヤ社は、今年8月にはEIA報告書を受領してパブリック・コメントに付し、来年2月にはEIAのレビューを完了させる計画だ。同社は昨年5月にEIAの検討に着手。同7月にEIA計画書を策定し、パブリック・コメントに付していた。

リトアニアで唯一の原子力発電所であるイグナリナ発電所(=写真)は、チェルノブイリ原子力発電所と同じ軽水冷却黒鉛減速炉であることから、欧州連合(EU)は同発電所の安全性にかねてより懸念を表明。EU加盟を悲願とするリトアニアは、2004年のEU加盟と引き替えに同1号機を2004年末に閉鎖、同2号機も2009年末に閉鎖する予定だ。


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