[原子力産業新聞] 2008年2月14日 第2416号 <3面>

フィンランド 新規建設プロジェクト 1基への集約を要請

フィンランド雇用経済省のM.ペッカリネン経済担当大臣がこのほど、同国で浮上している複数の新規原子力発電所建設プロジェクトを、1基に集約させるべきとの考えを明らかにした。

これはペッカリネン大臣が、経済紙カウッパレヒティ紙のインタビューに答えたもの。同大臣は、「現政権の任期が切れる2011年3月までにフォータム社、テオリスーデン・ボイマ社(TVO)、フェンノボイマの3社から、新設に向けた政府の原則決定申請が出される」との見通しを示した上で、最新の統計では「電力需要の伸び率の予測が以前よりも鈍化している」と指摘。3社が協議し、建設プロジェクトを1基に絞る必要があるとの考えを明らかにした。

フォータム社とTVOは前回の新規建設検討時にも、最終的に両社のプロジェクトをオルキルオト3号機に集約した経緯がある。ただし新規に参入するフェンノボイマは、二大電力である両社とは違う背景を持つコンソーシアムであることから、集約は容易ではないとの指摘もある。


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