[原子力産業新聞] 2008年2月21日 第2417号 <3面>

年内に新たなCOLを申請 ユニスター 米ニューヨーク州で新設を計画

ユニスター・ニュークリア・エナジー(UNE)は12日、ナインマイルポイント3号機(=写真、ニューヨーク州)の建設を目指した建設・運転一体認可(COL)を、今年10〜12月をメドに原子力規制委員会(NRC)へ申請する方針を発表した。8日にNRCへ通告済みだという。

UNEは、米国で原子力発電所の新規建設を目指し、COLの実証を目的として設立されたコンソーシアムの1つで、仏電力公社(EDF)と米コンステレーション・エナジー社との合弁会社。供給者として仏アレバ社が、アーキテクト・エンジニアとして米ベクテル・パワー社が、参加している。採用炉型は、アレバ社製EPRを米国向けに改良した160万kW級原子炉USEPR。

UNEのM.ウォレス会長(兼コンステレーション・エナジー社上級副社長)は、「実際に建設する最終判断を下したわけではない」としながらも、「現時点ではメリーランド州とニューヨーク州双方で新規建設プロジェクトを推進し、多角的な観点から最終判断をする」と述べた。

また同会長は、「ニューヨーク州当局はCOを排出しない大型発電所の建設に好意的」と指摘。ニューヨーク州では将来的な電力不足が予測されていることや、原子力発電所が建設されれば、建設時に数千の臨時雇用、運開後も350の常用雇用が生まれることなどから、当局からの支持が得られていることを強調した。

UNEはメリーランド州で、カルバートクリフス3号機の建設に向けたCOL申請作業も進めている。すでに昨年7月にCOL申請書を分割し、環境影響評価書をNRCへ提出。今年3月までに、COL申請書の残りの部分、安全解析書等をNRCへ提出する予定だ。

またUNEは、USEPRを採用するアメレンUE社のキャラウェイ増設プロジェクトやPPL社のサスケハナ増設プロジェクトのCOL申請に対し、支援を行っている。


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