[原子力産業新聞] 2008年2月28日 第2418号 <3面>

米ノースカロライナ州 シアロンハリス・サイト 新たなCOL申請

プログレス・エナジー社は19日、シアロンハリス・サイト(=写真ノースカロライナ州)の2基増設分を対象とした建設・運転一体認可(COL)を、原子力規制委員会(NRC)へ申請した。米国では昨夏より続々と新規原子力発電所のCOLが申請されており、今回が6つ目。

同サイトでは現在、シアロンハリス1号機が運転中(PWR、96万kW)だが、同社はこれにウェスチングハウス社製のAP1000(出力110万kW級)を2基増設する計画だ。ただし同社としての正式な建設決定に至ったわけではなく、今回のCOL申請はあくまでも「原子力発電所建設オプションの保持」のためだと強調している。そして建設決定については「最終的な判断は数年先になる」とし、運開時期を2018年以降と見込んでいる。

シアロンハリス・サイトは当初、4基の原子力発電所建設を予定していたが、1970〜1980年代にかけた電力需要低迷による経済性の悪化により、1号機しか建設されなかった経緯がある。そのため十分な建設用地と水も確保されている。また、送電インフラも整備されていることから、建設コストが大幅に低減されるとみられている。

プログレス・エナジー社は、5基(合計グロス出力:447万7,000kW)の原子力発電所を運転する全米屈指の電力会社で、2007年の原子力発電電力量は348億3,602万5,000kWh。フロリダ州レヴィー郡のサイトを対象としたCOL申請も計画している。また同社は、原子力発電所の新規建設をめざしたコンソーシアム「ニュースタート・エナジー・デベロップメント」のメンバー企業でもある。


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