[原子力産業新聞] 2008年3月6日 第2419号 <3面>

濃縮工場を共同建設へ 南米2大国

アルゼンチンのC.キルチネル大統領とブラジルのL.I.ルーラ・ダ・シルヴァ大統領はこのほど、ウラン濃縮の合弁会社を設立し、濃縮工場を共同建設することで合意した。詳細は不明だが、両国の原子力発電所への燃料供給を目的としている。

アルゼンチンは原子力産業先進国で、2基の原子力発電所を擁し、積極的に原子力機器の海外輸出を行っている。1983年に、ガス拡散法によるウラン濃縮に成功したが、資金難から濃縮活動を停止。海外からの燃料供給に頼っているのが現状だ。一方のブラジルも2基の原子力発電所を運転し、世界第6位のウラン埋蔵量を利用して、2006年からレゼンデ濃縮工場を操業開始している。ブラジルは2010年までに核燃料の完全な国産化を目指しており、将来的には燃料の海外輸出も視野に入れている。


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