[原子力産業新聞] 2008年3月13日 第2420号 <2面>

FNCAで意義強調 近藤委員長 原子力の重要性

アジア原子力協力フォーラム(FNCA)は10日と11日、東京・三田の三田共用会議所で第9回コーディネーター会合を開催(=写真)した。各プロジェクト評価と今年の活動計画、昨年12月の大臣級会合で示されたFNCAの今後の課題などを議論した。

開会セッションで、近藤駿介・原子力委員長は、「大臣級会合で署名した持続的発展に向けた原子力エネルギーの平和利用に関する共同コミュニケは、今後のアジアにおける原子力発電利用の枠組みを示すもので、重要な意味を持つ。これを世界に向けて発信するとともに、FNCAに参加していないアジア各国とも決定事項を共有できるよう各国が努めるべき」と挨拶。またFNCAは、近くウェブサイトを開設するなど、広報活動にも注力する方針も示した。

今会合でのプロジェクト評価は研究炉利用、医療用PET・サイクロトロン、放射線治療、放射線育種、バイオ肥料、天然高分子の放射線処理、原子力広報、人材養成とANTEP(アジア原子力教育訓練プログラム)、研究炉における安全文化と新しい取組み、放射性廃棄物管理の10テーマ。大臣級会合に関連して、今後のIAEA/RCA(アジア原子力地域協力協定)との協力に関しても意見交換した。

同会合はFNCAに加盟する豪州、バングラデシュ、中国、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムの各国コーディネーターが一堂に介するもので、毎年1回、日本で開催されている。


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