[原子力産業新聞] 2008年3月27日 第2422号 <2面>

保安院 シミュレーション結果示す 新検査制度・保全計画 再度地元説明へ

総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の保守管理検討会(主査=班目春樹・東京大学大学院工学系研究科教授)は21日の会合で、新検査制度の保全計画の対象となる代表機器を抽出し、具体的なデータを用いたシミュレーション結果を検討した。

このシミュレーションは、保安院が新検査制度を地元に説明した際に要請を受けた、保全計画や技術評価の具体例によるわかり易い説明を目的に行ったもの。保安院は今回初めて、新検査制度における保安規定、およびサイクル毎に提出する保全計画書・有効性評価結果・技術評価書など保安規程変更届出書のイメージを提示した。

保安院は、保守管理技術評価WGで専門家も交えPWR、BWRの各保全計画書の記載内容に基づき、保全計画の実施状況を確認する定期安全管理審査シミュレーション、定期検査間隔の基礎となる最短の点検間隔を評価する技術評価書審査シミュレーションなどを検討した。

これまでに得られているデータに基づくドラフトによると、BWRでは原子炉圧力容器の24か月を除き、主要機器の点検間隔の評価はほとんど26か月、PWRでは同じく全て26か月以上となっている。

保安院では、今回のシミュレーション結果と高経年化対策を合わせ、地元にわかり易い資料を作成、近く再度、地元への説明を開始する。


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