[原子力産業新聞] 2008年3月27日 第2422号 <2面>

技術者育成も取組み 原技協 新理事長が抱負語る

日本原子力技術協会は25日、藤江孝夫・日本原子力発電フェローの理事長就任を正式決定した。去る4日の理事会で内定していたもの。前任の初代理事長・石川迪夫氏は最高顧問になる。

新旧理事長そろって行われた記者会見で、藤江新理事長(=写真右)は、電力で培った経験を活かしていきたいと述べ、「正しい情報を迅速に流す」などと理解促進に対する意気込みも示した。今後の課題として藤江理事長は、これまでの「情報収集・分析・活用」、「安全文化の推進」、「民間規格の整備支援」のミッションに加え、新たに技術者の維持・育成にも焦点を当てて取り組み、技術力基盤の整備を図ることをあげた。具体的には、来年度にも同協会に部署を新設し、「原子力アカデミー」(仮称)の発足を目指すこととしている。

一方、理事長を退く石川氏(=写真左)は、在任中に米INPOの協力を得たピアレビュー活動、保安検査官のエスコート・フリーといった協会の取組が緒に就いてきたことをあげ、特に、原産協会と電力中央研究所との三者共催で昨月に行われた耐震安全性国際シンポジウムを大きな成果として振り返った。

藤江孝夫(ふじえ・たかお)氏 1960年3月京大工学部卒後、原電入社、東海建設所電気課長、建設部設計課長、企画部長等歴任。91年取締役・企画部担任、95年常務・研究開発本部長、99年常務・東海地区担任、01年副社長、05年フェロー。72歳。


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