[原子力産業新聞] 2008年4月3日 第2423号 <3面>

初号機建設で国際入札開始 トルコ アックユ原子力発電所

トルコ電力公社(TEAS)は3月24日、トルコ初となる原子力発電所の初号機建設について国際入札を開始した。入札期限は9月24日。TEASの計画では、地中海沿岸のアックユ地点に3基(合計出力400万kW)を建設するという。これまで候補に挙がっていた黒海沿岸のシノップ地点は撤回されたようだ。

トルコでは昨年、「原子力発電所の建設・運転・売電に関する法案」が成立し、新規原子力発電所の運開後15年間、配電認可を持つすべての電力会社が、原子力発電による電力を一定量購入するよう義務付けられた。これにより原子力発電所の運転者(もしくは出資者)は一定額の回収が保証されることになる。

エネルギー資源に恵まれないトルコは、イランやロシアからの天然ガス供給に頼らざるを得ないのが現状だ。R.T.エルドアン首相は「2015年までに初号機を運開させる」と宣言しており、H.ギュレル・エネルギー天然資源相も「20年内に総発電電力量に占める原子力シェアを20%にする」との目標を掲げている。


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