[原子力産業新聞] 2008年4月10日 第2424号 <2面>

大間、今月にも設置許可 安全委炉安審 フルMOXで、3年費やし

原子力安全委員会の原子炉安全専門審査会(会長=工藤和彦・九州大学高等教育開発推進センター特任教授)は4日、経済産業省より諮問された電源開発・大間原子力発電所(ABWR、138.8万kW)の設置許可について、「安全性は確保し得る」とする調査審議結果をとりまとめた。翌々週にも同委本会議の了承を経て、経産省に答申、設置許可発出となる見通しだ。

大間発電所は、世界初のフルMOX軽水炉として、04年3月に経産省に設置許可が申請された後、05年6月に一次審査を終了し、安全委員会に諮問、同10月に同委公開ヒアリングが開催されるなど、ダブルチェック審査が進められた。途中、改訂耐震設計審査指針の適用に伴い、設置許可申請が補正されたが、基準地震動Ss450ガル(旧指針ではS2)は変更していない。調査審議を付託した専門審査会下で、特に地質・耐震関連のWGでは計30回を越える検討が行われるなど、安全委での審査は3年間に及んだ。大間発電所は本年5月着工、2012年3月運転開始予定、六ヶ所再処理で回収するプルトニウムを年間1.1トン燃やす計画となっている。


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