[原子力産業新聞] 2008年4月10日 第2424号 <2面>

原子力では両論併記 G20議長サマリー 参加国に送付

先月14日から16日に千葉市の幕張メッセ国際会議場で開かれた「気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する第4回閣僚級対話(G20グレンイーグルズ対話)」の議長サマリー(甘利明・経産相と鴨下一郎・環境相が共同議長)が取りまとめられ、参加国などに送付された。同対話の結果については、7月のG8北海道洞爺湖サミットに報告される。

それによると技術分野では、省エネやクリーンエネルギー開発の重要性を確認する一方、「原子力エネルギーのオプションを選択した国からは、原子力エネルギーの排出削減への有効性を指摘、他方で選択しない国からは、安全性への懸念を指摘」と記述されている。

資金・投資分野では、「クリーン開発メカニズム(CDM)の改善と拡大の必要性の認識」がなされたことが盛り込まれた。

2013年以降の枠組みでは、「長期目標の共有の重要性」は認めたものの、中期目標では「共通だが差異のある責任と各々の能力」の原則を議論の前提として再確認した。また日本が提案した「セクター別アプローチ」では、「国別総量目標を代替するものではないとの理解の下、具体的な議論を続けていく必要性を共有」したとしている。


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