[原子力産業新聞] 2008年4月10日 第2424号 <4面>

中国にPWR技術供与 三菱重工 ハルビングループと契約結ぶ

三菱重工業は4日、中国のハルビングループ(黒龍江省)と、同社に蒸気タービン(=写真)などPWR原子力発電設備の主要機器の技術を供与する契約を締結した。

三菱重工は、すでにハルビングループに60万kW級超々臨界圧蒸気タービンなどの技術供与契約を締結しているが、原子力機器に関する同契約は今回が初めて。三菱重工では、中国の国産化要求に応えるとともに、現地の有力企業と協業により、拡大する同国市場で原子力発電設備を拡販するとしている。

技術供与先は、ハルビン動力設備有限公司の傘下で発電機器大手のハルビンタービンおよびハルビンボイラー。技術供与製品は120万kW級の原子力発電用大型蒸気タービンのほか湿分分離加熱器、脱気器、主要弁、復水器、給水加熱器など。

三菱重工は、ハルビン動力設備有限公司とともに、07年に浙江省の三門原子力発電所向け、08年には山東省の海陽原子力発電所向けに、120万kWタービン発電機パッケージを各2基、合計4基受注している。当面、こうした製品の主要部分の製作は三菱重工が担当するが、今後段階的に中国側に移す計画。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.