[原子力産業新聞] 2008年4月17日 第2425号 <2面>

「追加議定書の義務化を」 輸出条件に 核不拡散検討会が提言

核不拡散問題検討会(委員長=柳井俊二・元駐米大使)は原子力平和利用推進と核不拡散強化のための提言「地球温暖化とエネルギー安全保障の同時解決に向けて」を取りまとめ、柳井委員長が15日、町村信孝官房長官に手渡したほか、16日に記者会見(=写真中央が柳井委員長)した。提言は外務省、経済産業省、文部科学省などにも提出する。

同提言では、近年の核不拡散上の問題点として、核不拡散条約(NPT)に加盟していないインド、パキスタン、イスラエルの問題のほかに、NPTに加盟しながら核開発疑惑がもたれているイラクやイラン問題、さらには2001年9月の同時多発テロ以来、非国家主体によるテロ活動が激化している、と指摘。特に「守るべき領土も国民も持たないテロリストには抑止が効かず、そのため、彼らが核兵器を取得すればそれを使用することが大いに懸念される」としたほか、放射性物質を盗取し、それをダーティ・ボム(汚い爆弾)として使用することも懸念される、と憂慮している。

そのため提言では、@国際原子力機関(IAEA)の検証機能の強化として、保障措置協定の「追加議定書」の締結条件化A原子力供給国グループ(NSG)とIAEAが連携し、対象資機材や技術の最終用途や最終仕向け地の検証体制の創設B核拡散の防止は第一義的には政治的努力の問題であり、技術のみで防ぐことはできないが、核拡散抵抗性のある技術開発の促進――などが重要としている。

また、NPT体制を補完する取組みの強化として、燃料供給の重要性を指摘した上で、06年のIAEA総会の特別イベント時になされた6か国提案やドイツ提案、日本提案、ロシア提案、英国提案などを、「いまやこれをG8等において統合的に検討し、具体化すべき時期に来ている」と訴えている。


Copyright (C) 2008 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.