[原子力産業新聞] 2008年4月17日 第2425号 <4面>

原子燃料でも共同事業 三菱重工とアレバ 今年末迄に枠組み

三菱重工業は11日、仏アレバ社と原子燃料分野でも共同事業を進めることに合意した。MOX燃料を含めPWR、BWR、高温ガス炉向けなどの各種原子燃料をビジネス対象とし、今年末を目途に共同事業の枠組みの検討を進める。

三菱重工の佃和夫会長と大宮英明社長が、同日、来日中のアレバ社のアンヌ・ロベルジョン会長と会談し、覚書に署名した。

燃料ビジネスは当面、日本市場を対象とするが、今回の合意により、三菱重工がアレバ社の米国の原子燃料施設に出資することも協議する。大宮社長は、「共同事業では新たにアレバ社のBWR原子燃料技術を導入し、PWR用に加えBWR用燃料の供給も目指す」とし、ロベルジョン会長は、「我々の関係を次の段階に発展させるために、燃料分野での協調に踏み込むのは非常に自然な成り行き」としている。

今会談では、現在共同開発中の110万kW級原子力発電プラント「ATMEA1」の設計が来年末完了を目指し順調に進捗、共同で仏国に設立した新会社「ATMEA」が同プラントの営業活動をすでに開始したことなども確認したという。 また、フィンランドのオルキルオト3号機向けEPRで開始した新設プラント機器製造分野での協業拡大を進め、南アフリカ向けにアレバ社が応札しているEPR2基についても協力することで合意した。


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