[原子力産業新聞] 2008年5月1日 第2427号 <1面>

青森を最終処分地にせず 甘利経産相、三村知事に文書で確約

甘利明・経済産業相は4月25日、経済産業省で青森県の三村申吾知事と面会し、知事の高レベル放射性廃棄物の最終処分の照会に関し、青森県を同廃棄物の最終処分地にしないことを改めて確約する、との回答文書を手渡した(=写真左、青森県提供)。

この照会は、3月27日に三村知事が甘利経産相を訪ね要請、4月23日付けで正式に提出していたもの。(1)94年と95年の旧科学技術庁長官の確約書は現在も引き継がれている(2)改めて県を同廃棄物の最終処分地にしない確約(3)同確約は今後とも引き継がれることの確認(4)最終処分地の早期選定のため、国が前面に立ち、政府一体として一層取組みを強化すること――を求める。

甘利経産相の回答は、この四項目を改めて確認したもの。最終処分地では、「国民の理解を得て早期選定が図られるよう、国が前面に立ち政府一体として不退転の決意で取り組む」とした。これまでの確約書では、処分地の可否に関し、「知事の了承なくして」との文言を付けていたが、今回は県の4項目の確認事項に答えるかたちとなった。

県は4月24日に、原子力発電所を運転する電力10社と日本原燃の各社から、六ヶ所村に貯蔵される同廃棄物を貯蔵管理期間終了時までに「青森県外に搬出する」という確約書も受けており、蝦名武・副知事は25日、六ヶ所村の古川健治村長に、国と事業者からの確約書を報告した。


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