[原子力産業新聞] 2008年5月1日 第2427号 <2面>

「深刻な出来事」と受止め 鈴木安全委員長 もんじゅ検出器取付けで

鈴木篤之原子力安全委員長は4月17日の同委本会合で、「もんじゅ」のナトリウム漏えい検出器取付ミスを、95年のナトリウム漏れ事故と共通の背景がある「深刻な出来事」と受け止め、所感を述べた。

所感では、本事案に学ぶ教訓を、事故後の総点検実施にもかかわらず長年にわたって取付ミスが見落とされたことと、通報遅れの2点に集約した。点検見落としについては、「単なる人為的ミスとして簡単に片付けられない」と遺憾の意を表明した上で、再点検計画に係わる実質的責任の所在を明確にし、「専門家による高度な判断」を優先すべきとした。

一方、通報遅れについては、旧動燃事業団の情報隠蔽体質を振り返り、「まことに残念」とした上で、地元自治体から要請される以上の情報を恒常的に発信する状況を作っていくべきと述べた。


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