[原子力産業新聞] 2008年5月15日 第2428号 <3面>

卸売専業プラントを別会社化 米エンタジー社

米国で12基の原子力発電所を所有・運転しているエンタジー社は4月25日、非公益の原子力事業体として新たに「エネザス・エナジー社(Enexus Energy Corporation)」を同社から分離独立させるとともに、エネザスとの合弁による原子力サービス会社として「イクアジェン社(EquaGen L.L.C)」を新設することになったと発表した。

同社はすでにこの構想を昨年11月に公表していたが、州政府当局が申請書を受理するまでの期間は両社ともに暫定的な社名で呼称されていた。

今回、独立の別会社となるエネザス社には、エンタジー社所有の原子力発電所の中でも電気料金の規制を受ける公益事業に分類されていた卸売専業プラント6基(インディアンポイント2、3号機、J.A.フィッツパトリック、パリセード、ピルグリム1号機、バーモントヤンキー)が移管され、非課税の非公益事業体として収益性の高い原子力会社となることを目指す。本拠地はミシシッピー州ジャクソンに置かれる予定で、社長兼CEOにはエンタジー社のR.J.スミス社長が指名されている。

イクアジェン社はエンタジー社とエネザス社の50対50の出資による合弁会社となる。エネザス社所有の原子炉6基の運転・管理のほか、エンタジー社に残った原子炉6基に対しても廃炉措置や認可更新などを含めた原子炉の管理・技術サービスを提供する。本拠地はジャクソンだが、CEOはエンタジー社のM.カンスラーCNOが兼任する予定である。


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