[原子力産業新聞] 2008年5月22日 第2429号 <1面>

環境で共同声明発出へ GNEP 日本提案を検討

GNEP(国際原子力エネルギー・パートナーシップ)の運営グループ(局長級)は、今月14日と15日にヨルダンで第2回会合を開催した。同会合で我が国は、今秋開催予定の執行委員会(閣僚級)で地球温暖化問題への対応を含む共同声明の発出を提案、今後、具体的内容を運営グループで検討し、同委員会に提案することになった。

同会合の審議の概要を、内閣府の原子力政策担当室が、20日の原子力委員会に報告した。

我が国の共同声明発出の提案は、地球温暖化対策として世界的に原子力の位置づけの強化を目指すもの。今会合で我が国は、原子力エネルギーの平和利用が温暖化対策として有効であることも説明、多くの国から基本的な支持を得た。

会合では冒頭、ヨルダンのナディール・ダハビ首相が、この会合はヨルダンの原子力エネルギーの民生利用の意志を示すもので、電力需要の大幅な伸びに対応するため、原子力は政策上重要であると挨拶した。

また、今会合ではGNEPの活動の具体的成果として、基盤整備WGと核燃料サービスWGの第1回会合結果が報告され、基盤整備ではパートナー国の基盤整備に関する情報を取りまとめて提供していくこと、核燃料サービスではフロントエンドからバックエンドまで幅広く議論することが紹介された。

会合にはGNEPパートナー国の21か国中の19か国、オブザーバー9か国、同3国際機関が参加した。


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