[原子力産業新聞] 2008年5月22日 第2429号 <3面>

国際原子力展示会開催 ベトナム 初号機建設に向けて

5月14日から17日までの4日間、第3回「国際原子力発電展示会」がベトナム・ハノイ市で開催された。同展示会は同国の科学技術省、商工省およびベトナム商工会議所が主催し、ベトナム電力公社とベトナム原子力委員会が実施機関となり、「ベトナムの原子力発電所初号機建設に向けて」をテーマとして、日本、仏国、韓国、ロシア、中国、ベトナムの6か国が参加した。

日本連合(電事連、日本原子力発電、原産協会、東芝、日立GE、三菱重工、日本貿易振興機構)は展示会の中で最大の200平方メートルのスペースを確保し、原子力発電所の最新大型模型、燃料や蒸気発生器、説明パネルなどを展示出展した。

初日14日午前の開会式には、ベトナム側から、キエン国会副議長、ミン国会科学技術委員長、フォン科学技術相、タン原子力委員長のほか、原子力発電所のサイト候補地であるニン・トァン省選出の国会議員らが出席。日本からは坂場三男・駐越大使が出席、および、各国代表らも出席してテープ・カット等が行なわれた。

また開会式後、経済産業省はベトナム政府との共催で、場所を移して原子力セミナーを開催した。日本側からは経産省、電事連、メーカーから、ベトナム側からは原子力発電導入に向けた事前可能性評価報告の概要が発表された。参加者は予想を大幅に上回る300名以上が出席し大盛況で、原子力発電導入に向けた熱気あふれるセミナーとなった。

日本側は政府代表団(団長=中野正志・経済産業副大臣)とは別に、展示会に合わせて民間代表団(団長=伊藤範久・電事連専務理事)が訪越し、日本の今後の日越協力に対する姿勢を表明し、その熱意を示すため、計画投資省、科学技術省、国会科学技術環境委員会などを表敬訪問し、会談を行なった。原産協会からも石塚昶雄・常務理事が参加した。

本展示会の4日間の総入場者数は約8,000人(主催者発表)で、多数の国会議員、関係者、一般市民らが来場し、成功裏に終了した。


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