[原子力産業新聞] 2008年5月29日 第2430号 <4面>

千代田テクノルが仏研究所から個人線量測定システムを落札

今年で創立50周年を迎えた千代田テクノル(細田敏和社長、本社・東京都文京区)は、フランス国立科学研究センター(CNRS)が国際入札を行った「個人線量測定システムのリプレース」に応札し、このほど落札した。

納入先はCNRSの研究所で、パリ郊外のオルセーとドイツ国境近くのストラスバーグの2箇所。今年10月中に納入し年内の実稼動をめざす。CNRSは、科学分野ではEU最大規模の基礎研究機関で2006年予算は27億3,800万ユーロ。

千代田テクノルは、フランスの放射線分野で指導的な立場にあるフランス放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)へ45万個の新型ガラスバッジ線量計(=写真)と自動計測システム一式を昨年末に納入した実績を持ち、今回のCNRSへの入札に当っては、このIRSNと共同で入札するという極めてめずらしい形態をとったことが功を奏したという。

日仏修好通商条約締結からちょうど150年目の今年に、日本の小さな技術がまたフランスへ輸出されることになった。


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