[原子力産業新聞] 2008年6月26日 第2434号 <4面>

「産学連携功労表彰」決定 高精度がん放射線治療装置など

大学、公的研究機関、企業等による優れた産学官連携活動成果を称える「産学官連携功労者表彰」が6日、発表された。本年度は、これまでの内閣総理大臣賞、科学技術政策大臣賞、総務大臣賞、文部科学大臣賞、経済産業大臣賞、日本経済団体連合会会長賞、日本学術会議会長賞に、新たに厚生労働大臣賞、農林水産大臣賞、国土交通大臣賞、環境大臣賞を加え、計16件の事例が受賞した。

本紙関連では、京都工芸繊維大学と日本電子によるコンピュータトモグラフィーと透過型電子顕微鏡を応用した観察法に、新しいナノ加工技術を組み合わせ、世界最高の空間分解能を達成した「高分解能3次元電子顕微鏡の開発」が、広範な分野に波及効果が見込まれるとして文科大臣賞を受賞。また、三菱重工業、京都大学、先端医療振興財団による「高精度がん放射線治療装置の開発」(=写真)が、装置の事業化推進、患部判定法の実用化、製造販売承認で、異分野の交流を通じ、研究シーズを実用化へと結び付けた好事例として、経産大臣賞を受賞した。

総理大臣賞は、産業技術総合研究所、大阪大学、キヤノンアネルバによる「超高密度HDDのための高性能トンネル磁気抵抗素子の開発」だった。


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