[原子力産業新聞] 2008年7月10日 第2436号 <1面>

日本原燃 再処理ガラス溶融炉が再停止

日本原燃は3日、再処理施設のガラス溶融炉の運転性能確認試験を再び中止した。炉内の溶融ガラスが固化体容器に流下しないためで、同社は近く国に原因と対策を報告する。

溶融炉は前日の2日12時頃に試験を再開、同日21時頃には炉内が所定温度に達し、高レベル廃液を含む溶融ガラスを固化体容器に流下させる作業を始めたが、十分に流下せず一時停止した。その後、再度流下を試みたが流下せず、3日1時頃に流下操作の停止を決めた。

現在、通常の運転モードから、白金族元素の炉底部への堆積を防ぐための低温保持運転モードに移行している。

溶融ガラスは炉底部の流下ノズルから、固化体容器への流下を確実に行うための結合装置を通して流下する。流下ノズルにはノズル部の温度維持のため、高周波加熱コイルを設けているが、今回、何らかの原因でこのコイルにトラブルが発生し、ノズル部の温度が低下したと見られている。


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