[原子力産業新聞] 2008年7月10日 第2436号 <4面>

高感度の蛍光X線分析装置 SIIが発売

エスアイアイ・ナノテクノロジー社(SII、本社・東京都中央区)はこのほど、微小部の微量金属を短時間で高感度測定できる液体窒素不要のエネルギー分散型蛍光X線分析装置を発売した。

蛍光X線分析装置は、使いやすさや測定スピードが評価され、EUによる電子・電気機器における鉛や水銀などの特定有害物質の使用制限規制であるRoHS指令に対応するための部品や製品の受入れ、出荷検査装置として広く導入されている。しかし測定の一層の効率化やより複雑な測定を可能とするニーズが高まっている。

今回発売した装置は、大幅な感度向上により微小部の測定スピードの高速化を実現したもので、従来機種に比べ10倍以上に感度を向上させた。また、従来は5〜10mm程度の比較的大きな分析エリアで行っていた微量有害物質測定を、0.5〜1.2mm程度の微小エリアでも同等以下の測定時間で実施できるようにした。

線源は空冷式の小型X線管(50kV、1mA)で、予定価格は1,800万円(標準仕様)、今年度の販売は200台を予定しているという。


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