[原子力産業新聞] 2008年7月31日 第2439号 <1面>

再処理施設の竣工を11月に延期 日本原燃

日本原燃は30日、六ヶ所再処理施設の竣工時期について、これまでの今年7月から同11月に変更する工事計画変更届出を経済産業省に提出した。

同社は今回、工事計画変更とともにアクティブ試験のスケジュールも変更し、これを盛り込んだ改定試験計画書も提出したが、今年5月に公表した使用済み燃料の取得計画及び予定再処理数量は変更しなかった。

再処理施設は、ガラス溶融炉の運転性能確認試験が最大の課題になっている。同試験は運転方法を検討し、今月2日に再開したが、翌3日に溶融炉の流下ノズルから、溶融ガラスが固化体容器に流下しないというトラブルが発生、再び中断している。

ノズルと容器をつなぐ結合装置内にガラスが付着したことなどを確認しており、現在、このトラブルの原因を究明する作業を行っている。4か月間の延期はこうした状況を考慮した。

竣工後は、青森県および六ヶ所村との間で、安全協定締結への手続きもあるため、同工場の年内の操業開始は厳しい状況になっている。


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